日本国内では、多くの砂利が流通しています。その中の数カ所をご紹介します。
日本の錆砂利では、この伊勢砂利と、大きいのでは伊勢ゴロタが広く使われております。
産地は、三重県の鈴鹿山脈の麓で生産されています。
ドラムで丸められた砂利は、伊勢砂利とゴロタに分けられベルトコンベヤーで運ばれて、
排出されたゴロタは、大きさごとに人の手で選別されて袋詰めされます。
この方法が、一番確実な品質保持のやり方です。
金華砂利は、茨城県鹿島郡で産出されます。褐色を帯びた砂利と黒玉が混ざった砂利です。
コンクリートの二次製品とか、公共工事の設計にに広く使われています。
錆系の砂利ですが、この砂利には、天然の丸さがあります。近年ではフィリピンのように手拾いは、
まったく行われていません。すべて写真のようなバーキュームを用いて吸い上げています。
その後、連続して選別機に流し込みサイズごとに分けられます。その昔は浜辺にあった
砂利も年月の中で、田畑の下に隠れてしまい、現在はその砂利を採取しています。
日本では、どの浜も玉砂利の採取は禁止されていますので、田畑や山から砂利を
採取しています。ここの金華砂利は、田を地主から借り上げて上層の土を取り除き
その下にある砂利をバキュームで吸い上げます。水が湧き出るためにユンボでは、
採取が困難なためにこういった機械を使います。
御浜(みはま)砂利は三重県熊野灘で採取されています。当然海岸では採取できませんので
田畑の下に眠る砂利を、金華と同じ方法で採取しています。ただし、大きいサイズは
現在でも浜辺で那智石と一緒に採取されています。ただし、今まで採取してきた人達にのみ
その採取権利があり、次第に採取出来なくなっています。
熊野川上流に碁石で有名な那智黒石の原石が生産されております。この原石が川で揉まれ海の波で揉まれて
玉石となり御浜海岸に打ち上げられております。この砂利全般をみはま砂利と呼び、黒い玉石を那智石と
呼んでいます。平安の昔からお寺の境内や庭園で利用されています。しかし、採取が難しいために
海外から輸入された那智が広く販売されています。
現在の本那智、みはま砂利は下のような場所から採掘されています。
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2009年の末 現在はみかん畑の下から掘り出し |
このような砂利の層があります。 |
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淡路砂利は、淡路島の松帆慶野近辺を中心として砕石されている砂利です。現在は田んぼを借り上げて、そこの地下に眠る砂利を
掘り出しています。採取する場所によって、多少の色合いが変わるために、工夫が必要です。
日本国内で産出されています丹波鞍馬石を紹介します。
丹波鞍馬石はその性質から、時間が経過するほどに、風景の中に自然にとけ込みます。
玄関の延べ段、飛び石、石積み、沓脱石(くつぬぎいし)とその多くにこの石材がつかわ
れています。(連絡先:(有)ノノムラ TEL:077−123−0625)
京都鞍馬石が人気の石材ですが、現在は生産が少ないために、甲州鞍馬、丹波鞍馬が利用
されています。「丹波鞍馬石」は石質が本鞍馬石に似たサビ系の花崗岩です。鉄分を含んでいて
割りはだが白くてもやがて、鮮やかなサビ色に変色します。丹波(亀岡市)から産出ものに限って
「丹波鞍馬石」と呼んでいます。大正から昭和の初期にかけて開発されたもので、歴史は古い。
このような沓脱ぎ石の色が最高に好まれる色合いです。ただ、自然にさびが出るのを待つと時間が
かかるために、サビ付けをして時間を短縮して仕上げることもあります。
長年携わってきたノノムラ石材さんはこの色が一番好きだそうです。
丹波鞍馬石の特徴は、原石の中に石目が入っておりフラットな側面や角を出す仕上げが可能です。
丹波鞍馬石の特徴の一つに、同じ石でもサビが出てこない石もあります。そして、表面に出てくる
サビが回りの石に流れ写るという現象があります。これは丹波鞍馬石の特徴です。
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